ここ数年、ネットや書籍、SNSの投稿などで急速に「マネーリテラシー」「マネー教育」というワードを聞くようになりました。
金融教育の遅れている日本ですが、日本でもついに2022年度から高校の家庭科の授業でマネー教育が始まります。内容は家計管理やリスク管理、資産形成などについて学ぶ内容になっています。
アメリカではすでに金融教育熱がリーマンショックを機に高まっていて、ゲーム形式ではあるものの未就学児からマネー教育に触れる機会があるそう。イギリスでも2014年ごろから公立学校のカリキュラムにマネー教育が、組み込まれています。
日本でのマネー教育にどれほど期待できるのかはまだまだ未知数で、恐らく諸外国ほどの教育はまだまだ難しいのではと筆者は考えます。しかし、私たちや我が子たちが生き抜く時代は、私たちの親世代とは異なり、普通に会社員として働けば将来安泰という時代ではありません。
マネー教育とまではいかなくても、幼児期から家庭の中での関わりの中で我が子の金融リテラシーを高めていきたいと考え、tskmも情報収集をしながら試行錯誤しています。
前置きが長くなってしまいましたが、ここでは幼児期にできるマネー教育について、そしてそれを2年間行った結果我が子がどのように変化してきたかを記してきます。
モデルが我が子1人のみなので、皆さんに当てはまるものでは決してないですが、参考にしていただければと思います。
tskm流 おこづかいの与え方
開始時期
年少になり4歳になったので、そこからお小遣い制にしました。
ルール
基本ルール
我が子は、4歳時点では習い事は公文(平日2日間)とプール(休日)に行っていました。
習い事に行く日は1週間で3回。
- 公文:当日教室に行けたら 50円 宿題が決められた分できたら 50円
- プール:参加したら 100円
基本的に親はお菓子を買わない(友達と遊ぶ時などは除外)ので、その100円で買うか買わないか自分で考えて決めるように伝えました。
あと、大切にしていたのは、
お金の使い道つまり、子が何を買うかは絶対に口出ししない。
これは親のルールとして決め、夫婦で共有し徹底するようにしました。
成果報酬
- 公文:テストに合格したら 300円
- プール:テストに合格したら 300円
お手伝いをした時
気が向いた時にお風呂掃除をしてくれる時があり、その時は10円渡します。
完成度に応じて10円プラスすることも。
ただ、お手伝いに関しては家族の一員として当然本来はしなくてはいけない事といずれは捉えてほしいので、「ありがとう」とだけ伝え、10円あげない日もあります。10円のためにお手伝いをしていると考えて欲しくなかったので。ですので、お手伝いは義務にはしていません。
息子の変化
計算する力がついた(始めて1−2ヶ月)
お小遣いをあげ始めて最初の頃は、お金を持つということが嬉しくて習い事に行くたびにその後のコンビニで金額ギリギリまでお菓子を買って帰っていました。
ギリギリまで買うためには当然、自分で計算して数えて買わなくてはなりません。4歳で公文に行ってはいるものの計算ができないので、コンビニに行くたびに一緒に指を使ったりして計算しました。
段々慣れてくると、これとこれはこの値段だから買える、など感覚的にもわかるようになってきました。
金銭感覚が養われた(始めて3−4ヶ月ごろ)
計算しながら細々としたお菓子を買うのは、息子にとってとても楽しかったようで、最初の頃は100円をほぼ全部使って買い物をしていました。
しかし、小さなお菓子にも飽きてきて、おもちゃのついたお菓子や珍しいお菓子も欲しい様子で、「これは欲しいけど100円超えちゃうから買えない」など呟くようになってきました。
(注意:ここでも「残したら次買えるよ」等のアドバイスは敢えてしませんでした。自分で気づいて欲しかったので。)
また、一緒にスーパーに行き野菜などの食材の値札をみて「高!」と言ったり、夫婦の会話の中で「〇〇円だった」など話していると、「高すぎじゃない?」と言うようになりました。笑
貯められるようになってきた(始めて4ヶ月ごろ)
そしてある日、小さいお菓子にはすでに飽きていたので「今日は30円のだけでいい」と30円しか使わなかったその次の習い事の日。財布の中にたくさんお金が残っていることに気づいた息子。
その日は前々から欲しかったちょっと高いお菓子を買うことができました。
嬉しかったようで、その頃から、その日使う分だけでなく、後々使う分のことも考えて買えるようになってきました。
貯める楽しさに気づいてきた(始めて半年頃)
そして徐々にお金が自然に溜まっていくようになりました。
たまるとその都度、500円玉や1000円札に両替をしてあげました。それも嬉しかったようです。
お菓子を買える喜び < お財布の中にどんどん増える楽しさ
になってきた様子でした。
そして、当時息子はどうしても欲しいおもちゃがあり、それは6000円だったのですが、親はもちろん買ってあげないので、自分で買うしかないねと伝えていると「自分で6000円ためて買う」と決めたようでした。
それからと言うもの、習い事のたびにもらえるお小遣いは全て財布の中に入れて貯める日々。1ヶ月のうち1−2日しかお菓子は買いませんでした。お手伝いも毎日せっせとし、一生懸命ためていました。見かねたじいじとばあばが、お菓子をたくさん送ってくれたので、自分でお菓子を買う必要もなくなり貯金はどんどんたまっていきました。
また、成果報酬が普段のお小遣いよりずいぶん高いと言うのは気づいていたので、テストにのぞむ意気込みがすごい。プールも公文もどんどん合格していきました。
そしてせっせと6000円ため、5歳になった時、自分で初めてめておもちゃを買いました。
その時の嬉しそうな顔。
親に交渉するようになった
これは余談ですが、段々お金に対する執着心?みたいなものも芽生えてきて、成果報酬について交渉するようになってきました。
例えば、公文で進度が進み学年基準を超えた時は賞状をもらえます。その時はそれがどれだけすごいかを父にアピールし、300円 →500円に成果報酬を引き上げました。笑
これは予期していなかったことですが、とてもいい力だなあと彼にはフィードバックしました。
まとめ
おこづかい制を導入し、息子にはとても良い変化が見られました。
自分で気づかせ行動にうつさせるには根気が必要でしたが、よく頑張ってくれたと思います。
最近は貯金魔でちょっとケチな感じにもなってきたので、最近はバランスをどうやって教えていくかが課題です。笑
息子の次の目標は任天堂switch。かなり遠く高い目標なので、そこまで意気込んではないですがコツコツ貯めてます。頑張って目標達成して欲しいです。