こんにちは。
tskm(@money.tskm)です。
人生でいちばんの選択とも言える大学受験。
「不合格にはなったけど、やっぱり第一志望の大学に行きたい」
「地方出身で、近くに良い予備校がない」
「浪人するやり方について選択肢を知りたい」
こちらの記事では、そんな受験生のために、地方から上京して浪人した筆者がメリット・デメリットについてご紹介していきます。
筆者の浪人時代についてまずは簡単にご紹介。
九州の県庁所在地のある市で生まれ育つ。
県立高校出身で、高校では大体学年で20番くらいでした。
現役時代の志望校は大阪大学。
センターは少し点数が振るわず、大阪大学はB判定。それでも大阪大学に行きたかったので、担任の反対を押し切り受験しました。結果は不合格。後期日程の地元国立大学は合格しましたが、どうしても行きたくなく、浪人することに決めました。
浪人は福岡か大阪でと、何となく考え、福岡の予備校を見学に行きましたが、福岡の予備校は九州大学を目指す受験生が多いイメージであまり気乗りせず、結局、志望校に近い大阪で浪人することに決めました。
代々木ゼミナールは学費免除、河合塾は半額免除をもらっており、結局は学費免除の代々木ゼミナールで浪人することに決めました。一人暮らしは、自炊など難しいため、母が寮を探し、寮で生活しながら予備校に通うことにしました。
代々木ゼミナールは、最初の頃こそ頻繁にいっていましたが冬に近づくと通う時間がもったいないと感じるようになり、Z会の通信教育と、あとは代ゼミの模試を活用するのとサテライト授業のみとって(サテライトだと、自分の聞きたい部分だけ聞いてあとは自習できる。)寮で長時間勉強していました。
センターでは、自分の力が発揮できたため、大阪大学から京都大学に志望校を変えました。
大阪に住み、京都にも1度か2度行ったのですがとても街が綺麗だと思ったのも、決断に繋がったような気がします。
結果は京都大学に無事に合格することができました。
高校時代の同級生は何人も浪人しましたが、地元で浪人する人と福岡で浪人する人と半々くらいでした。
そのうち志望校に合格できていたのは、福岡で浪人した子の方が多かったように思います。
実家から離れて浪人して、良かった点
自立・自律できた
親から離れた時の孤独感や、浪人したという自責・絶望感は相当なものでした。
寮の部屋のベッドに横になり天井を見た時のあのなんとも言えない、世界にただ一人真っ暗なトンネルの中に取り残されたような気持ちは、今でも忘れられません。
しかし、高校時代勉強に打ち込めないことを環境のせいにしていた自分が恥ずかしいと思えるほど、家族にはとても感謝しましたし、無駄に反抗したり八つ当たりすることもなく、というかできず、全て自分の責任で物事を考えられるようになったと思います。家族からも浪人して変わった。大人になったとよく言われました。
学力にもおそらく繋がり、学校や予備校を頼ってレールにただ乗せられるだけでなく、自分で目標を見据え計画的にツールとしてそれらを使うある意味うまさのようなものも得られたと思います。
適度に自分を追い込めた
親元から離れ、寮生活にはとてもお金がかかって負担もかけましたし、家族にはたくさんの心配をかけました。しかしだからこそ、応援してくれる家族のことをいつも考え、最後まで弛むことなく頑張ることができました。
もしかしたらプレッシャーにもなっていたのかもしれませんが、それは私にとって「絶対に結果を出さなくてはいけない」と、頑張る活力になりました。
志望校の近くに住むことで、大学に入った後のイメージを作りやすかった
志望校を変えるまでは、何度か大阪大学に行きました。その時は、研究や中身のことまでは何も考えていませんでしたが、外からみる大阪大学は、綺麗で先進的で、ここでキャンパスライフを送ってみたいと憧れの気持ちをリアルに持つことができました。
私はミーハーかもしれませんが、受験生は志望校に高2くらいまでには一度行ってみるべきだと思います。今はコロナ禍で現地に行くことは難しい場合もありますが、逆にオンラインでの見学会も充実しています。受験勉強も大切ですが、モチベーションを高めるのはもっと大切だと思います。
近くに住むことで、こんな大学生になりたい。こんな場所で勉強してみたい。そんな気持ちをたくさん高めてくれました。
実家から離れて浪人して、良くなかった点
たくさんのお金がかかってしまった
これに尽きます。寮生活は食費込みで7万円/月。予備校代は無料でしたが、普段の交通費や昼食代なども含めるとかなり多額の負担を親にはかけてしまいました。
我が家は一般的な家庭のため、その分奨学金は多く借りることになったかなと思います。
また、その分の費用があれば、海外留学もできたかもしれません。普通の家庭で育った人は皆、使えるお金は限られています。何かを選ぶということは、何かを捨てるということ。
きっと長崎で浪人していればもう少し費用も掛からなかったと思います。
それでもなお、私の意見を尊重してくれた両親には感謝しかありません。
メンタルがとにかく辛い
初めての一人暮らし。
どこにも所属がないという不安。
とにかくメンタルが辛かったです。私の場合、勉強に支障があると思い、予備校では絶対友達を作らないと心に決め塩対応をずっと続けていたので、話し相手もいませんでした。
先に合格していた高校時代の友人とも連絡は取れないし、家族にも愚痴は言えない。本当に本当に辛かったです。
もうあんな気持ちには絶対になりたくない。そんな1年でした。
入学してからの劣等感
これは、浪人することのデメリットですが・・・
京都大学に入学してびっくりしたのは、現役で合格している人が大半だということ。
私が入学したのは簡単な学部なのに浪人か・・と思うと、劣等感を感じずにはいられませんでした。
周りは気にせず接してくれるので、ほとんどの時間は気にしていないのですが、劣等感を感じたのは正直な気持ちです。自尊心が高いタイプの人は、とっても辛いと思います。
親との時間が少ない
これは、就職で上京した方にも当てはまるかもしれません。
私は京大に入学し、とても親は喜びましたし、きっと自慢でもあったと思います。
離れて生活することで、適度な距離感ももて関係もとてもよくなりました。
でも、結婚し子供を持って思うことは、なかなか親との時間が取れず、子育て中の一番可愛い孫の姿を滅多に見せられないことはちょっと残念かなと思います。可愛い我がと接する親をみるのはこの上ない幸せです。
きっと私は長崎大学に行っていたとしても、同じように誰かと結婚し子供を産んだと思います。その人生とどっちが幸せだったのかなと思うと、多分どっちも幸せなんですよね。
ってなんだか取り止めもないことも考えたりします。
でも多分、親は子の幸せを何より願っており、離れていても十分愛おしくそして幸せに思ってくれているとは思いますがね。
まとめ
私自身は、実家から離れて浪人し、とても満足する結果が残せて後悔もないですし、浪人して良かったと思っています。でも、もう一度その時に戻り決断を下すとするなら、正直実家から離れて浪人するという選択肢を、心から望んで取れるとは思いません。それ位、実家から離れて浪人するのは正直辛かった。
でも、どう考えるかは人それぞれ。たとえ失敗に終わったとしても長い人生。きっとどこかでその経験が生きてくる時があるんだと思います。だから悔いなく選択ができるように。受験生には色々な選択肢があるということをぜひ知ってもらい、悔いのない選択ができるよう祈っています。